伏見の雪とロウバイ(蝋梅)の咲く蒼い空

2010年02月09日 00:50

 先日の2月7日の日曜日、京都の伏見にも雪が降りました。夜半からちらついていた雪が、日曜日の早朝から勢いを増し、部屋の窓から見ている間に降り積もってゆきます。


伏見の雪

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (伏見の雪の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 積もるほどの雪が降るのは、一年のうちで毎年この時期だけの数日で、昨年は確か、もう一日か二日早かったようにも思うのですが、いずれにしても、積もるのはご覧のようにほんのわずか。それも半日もしないうちに溶けてしまいます。


伏見の雪

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (伏見の雪の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)



 それでも、雪を見ると嬉しくなってくる性分もあって、犬をつれて雪の中を歩いてみました。ふだんとは違う景色の中で、写真を撮るのは、ほんとうに楽しいものです。

 いつも思うのですが、雪が降るとあたりの静けさが増すようなきがしてきます。街の雑音を雪が吸い込んでいるかのように、しんと静まりかえった不思議な気配があります。傘に降り積もる雪のかすかな音さえ聞こえるほど静かなのです。


 午後になって空が明るくなるにつれて、降り積もった雪もすっかり溶けてしまいました。見上げると、冬とは思えないような、蒼い空が広がっています。


マンゲツロウバイ(満月蝋梅)

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (マンゲツロウバイ(満月蝋梅)の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 ロウバイ(蝋梅)の花が咲いています。雪が空のちりを払ってくれたのでしょうか。青い空の色とロウバイ(蝋梅)の黄色い花色がとても新鮮に映ります。

 調べてみると、ロウバイ(蝋梅)は、中国原産の花木で、分類上はロウバイ科ロウバイ属の落葉低木となっています。名前に”梅”という文字が使われていますので、てっきり梅の仲間かと思っていたら、実はまったく関係ないのだそうです。

 もともとが中国原産と言うこともあって、その別名もカラウメ(唐梅)、ナンキンウメ(南京梅)と、やはり中国を連想させる名前です。そして、ここでもやっぱり”梅”という文字が使われています。


マンゲツロウバイ(満月蝋梅)

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (マンゲツロウバイ(満月蝋梅)の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 花の咲く時期が梅とほぼ同じで、花や蕾の形も梅に似ているからなのかな、と思ったりしています。もちろん、私の勝手な想像ですけれどね。


 ロウバイ(蝋梅)のいちばんの特徴は、ご存知のように、まるで蝋細工を思わせるようなその花の質感と、独特のすがすがしく甘い香りにあります。


 京都の北野の天神さん(北野天満宮)は、京都きっての梅の名所として知られていますが、北野天満宮でも1月から2月にかけたちょうど今頃、梅の花に先駆けて、ロウバイ(蝋梅)が咲き始め、その花の香りが境内を包みます。


 ”東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春を忘るな”


 北野天満宮の梅をこよなく愛した菅原道真は、政争に敗れて九州の太宰府に赴く折、こんな歌を残して京の都を後にしたそうです。

 もちろん、この歌はロウバイ(蝋梅)を思って詠んだ訳ではありませんが、梅に先駆けて春を知らせるすがすがしいロウバイ(蝋梅)香りを、ひょっとしたら菅原道真公も楽しんだのかもしれませんね。


マンゲツロウバイ(満月蝋梅)

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (マンゲツロウバイ(満月蝋梅)の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 ロウバイ(蝋梅)にもいくつかの園芸品種があって、単にロウバイ(蝋梅)という名前で呼ぶときには、花の中心部が褐色の品種のことを指すのだそうです。そして花の中心部まで黄色いものは、ソシンロウバイ(素心蝋梅)と呼ぶのがほんとうなのだとか。

 ソシンロウバイ(素心蝋梅)の中にもいくつか種類があって、花がやや大きく、花色も濃く花弁に丸みがあるものをマンゲツロウバイ(満月蝋梅)と呼ぶのだそうです。写真でご覧頂いているのは、そのマンゲツロウバイ(満月蝋梅)なのだと、持ち主の方から伺いました。

 花の色もご覧のようなはっきりとした黄色い色ばかりでなく、淡い黄色や、うす紅色の品種もあるのだとか。私はロウバイ(蝋梅)はみんな黄色い花の色をしているものとばっかり思っていました。


 家に帰って調べてみると、確かにうす紅色のロウバイ(蝋梅)があるようです。ちなみに、ロウバイ(蝋梅)の花言葉は、「慈愛」「優しい心」なのだそうです。なるほどですね。


 持ち主の方にロウバイ(蝋梅)の育て方のコツみたいなものを尋ねてみると、ロウバイは日陰のようなところでもよく育って花を咲かせてくれる丈夫な花木ではありますが、やはり陽当たりの良い方が花つきが良いそうです。


 やはりロウバイ(蝋梅)も植物ですから、太陽の光がなによりなのでしょうね。


 そして、ロウバイの花を上手に咲かせるためには、定期的な剪定が欠かせないそうで、新しい葉が展開した5月中旬から6月上旬が最適なのだそうです。もし、この剪定の時期を遅らせてしまうと、花芽が分化する初夏に芽の付きが悪くなって、蕾ができにくくなるとのことでした。



 2月のささやかな雪が終わると、冬枯れの伏見の野山にも、春の暖かさと、野の花たちの姿が少しずつ戻ってきます。







キーワード検索、ネット検索には、カスタム検索ボックスをご利用ください。

カスタム検索

掲載した野花の写真(画像)は、フリー素材として、ご自由にお使いください。写真(画像)を右クリック→”画像を保存”でお持ち帰りいただけます。その際、ご報告の必要はありません。


最新記事


足の臭いの悩み・原因と対策・解消法 暮らしの雑学情報館