2007年10月27日 10:31
写真の撮影地 京都市伏見区日野 (セイタカアワダチソウ(背高泡立草)の写真をクリックすると、大きな写真でご覧頂けます)
セイタカアワダチソウ(背高泡立草)の花が見頃を迎えています。
自宅のある日野のゆるやかな坂道を上って、町を見下ろせる高台に出ると、セイタカアワダチソウ(背高泡立草)の群落があります。
ぽかぽかとした秋の午後の陽差しを楽しむように咲いています。
セイタカアワダチソウ(背高泡立草)はかつて、気管支ぜんそくの原因という濡れ衣を着せられて、ずいぶんと肩身の狭い思いをさせられていた時期もありました。こうして咲いている姿を見ていると、”そんなこと、もういいよ”、と笑っているようにも思えてきます。
それでも、私の周りにはまだ、このセイタカアワダチソウ(背高泡立草)を花粉症やアレルギーの原因として嫌う人がいます。もちろん、その気持ちはよくわかります。
以前ライオンラビット(テウトライオン)を飼いはじめたときに、その長い被毛が私のアレルゲン物質だったことから、気管支ぜんそくであやうく死にかけた、という経験をしました。
今では他のウサギなら、少々毛足の長い種類でも平気です。でも、苦しい体験を通して得た自分の認識を改めるには、やはりそれなりの勇気も時間も必要でした。一時はうさぎに近づくことさえできなかったのですから。
この日本の秋にすっかり定着したセイタカアワダチソウ(背高泡立草)の黄色い花を、なんのこだわりもなく楽しめる人がゆっくりと、少しずつでも増えてゆけばいいな、と思っています。
セイタカアワダチソウ (背高泡立草) キク科アキノキリンソウ属の多年草 Solidago altissima
生育地 野山、草地、荒れ地
分 布 全国
花 期 10月~11月
セイタカアワダチソウ (背高泡立草)は、もともと日本固有の植物ではなく、太平洋戦争よりすこし前に日本にやってきた北アメリカ原産の帰化植物とされています。一説によると、養蜂家が蜜を採る目的で日本に導入したものが増え広がった、とも言われているのだそうです。
セイタカアワダチソウ (背高泡立草)が、日本中で大繁殖したのは昭和40年頃のことなのだとか。そういえば、九州の山村で暮らしていた子供の頃、大人の背丈よりも大きなセイタカアワダチソウ (背高泡立草)の茂る河原でよく遊んだ記憶があります。たしか、昭和45頃のことだったと思います。
考えてみれば、最近のセイタカアワダチソウ (背高泡立草)は、そのころに比べると、ずっと小さくなったような気がします。
もちろん子供の頃のことですから、よけい背が高いように記憶しているのかもしれないのですけれど、もしかしたら長い時間をかけて、日本の土壌や気候環境に適応した結果なのかもしれませんね。
かつては気管支ぜんそくの元凶だと言われてずいぶんと嫌われていましたが、今では、セイタカアワダチソウ (背高泡立草)は、花粉を風に乗せて運ぶ(風媒花)ではなく、虫を媒介にして花粉を運ぶ植物(虫媒花)だということがわかっています。
もちろん強い風が吹けば、多少の花粉は飛ぶでしょうけれど、ほとんど問題にならないくらいの量だなのだそうです。花粉症で苦しんでいる方にとっては、それでも近寄りたくない気持ちや先入観を捨てきれないのも無理はないと思います。
けれど、研究が進んで、”そうではないんだよ”という事がわかってきた今、もう少しこのセイタカアワダチソウ (背高泡立草)を、秋の野の花として、素直に楽しんでいただけたら、とてもうれしいことだと思います。
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