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ミツマタ(三椏、三枝、三又)と冬枯れと

2010年01月03日 12:42

 近頃の正月は実に味気ない。かつて正月と言えば、家々に日の丸が掲げられ、門松を飾り、新しい年を迎える凛とした静けさがあった。

 かくいう私も、正月早々から、昨年と相も変わらぬ仕事、仕事である。街をゆけば日の丸はおろか、門松すら見あたらない。薄っぺらなポスターに印刷された門松を見るのも寂しい限りである。

 そんなことをあれこれ思いめぐらしながら、ようやく休みの取れた今日、近くの雑木林を歩いてみた。


冬枯れ

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (冬枯れの写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 もとより、冬のさなかであるから、野山に花の姿があろうはずもない。以前ならば、それでもナントカして、と意気込んで探してみたものだが、ないものをむやみに探すのはやめにした。冬枯れは冬枯れで、楽しみ方もある。そう思うと気が晴れてきた。

 雑木林の少し開けたところで、子猫の手のようなものを見つけた。見ようによっては、新種の小動物のようにも見える。


ミツマタ(三椏、三枝、三又)

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (ミツマタ三椏三枝三又)の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 ミツマタ三椏三枝三又である。


 ミツマタは、もともとは中国の南部から、ヒマラヤ地方を原産とするジンチョウゲ科ミツマタ属の樹高1m~2mくらいになる落葉低木で、日本には慶長年間の1600年頃に紙をつくる材料として渡来したと言う記録が残っているという。

 ところが、それよりもずっと昔、万葉集には”サキクサ”という名前で歌に詠み込まれているとの説もある。


 ”春されば先ずさきさくの幸くあらば 後にも逢わむな恋ぞ吾妹”というのがそのひとつ。


 春の訪れに先駆けて咲く”さきさく”のように、幸あれば、愛しいあなたにもきっとまた逢えるでしょう、といったような歌なのだが、ここに読み込まれている”さきさく”が、春に他の花に先駆けて咲くことから、ミツマタを指すということであるらしい。

 ミツマタ(三椏三枝三又)という名前は、枝が三又に分かれるところからついた名前なのだが、見た目そのままである。味気ない名前といえば、これほど味気ない名前も他に思い当たらない。風雅とわびさびを好む日本人がつけた名前にしては、もうすこし、ひねりがあっても良さそうなものである。

 中国語では、このミツマタのことを”結香”(ジエシアン)と呼ぶらしい。おそらくはジンチョウゲ科の花の香を愛でてつけられた名前だろう。こちらの方がずっと趣があって美しい。

 美しいと言えば、ミツマタの咲かせる花も実に美しい。


ミツマタ(三椏、三枝、三又)

写真の撮影地 京都市伏見区日野 (ミツマタ(三椏、三枝、三又)の写真をクリックすると大きな写真でご覧頂けます)


 残念ながら、時期が早かったせいもあって、まだ蕾の写真しか取ることができなかったが、早春の頃になると枝先に外側が白色で内側が黄色の小さな花がまとまって半球状に咲く。

 内側が赤くなるアカバナミツマタ(赤花三椏)という品種もある。いずれも、ジンチョウゲ科ならではの芳しいよい香りを漂わせる。

 ミツマタはただ美しい花を咲かせ、よい香りを放つばかりではない。我々の暮らしに欠かせない”ある物”の原料としての役目を持っている。

 それが”紙幣”である。

 ミツマタは、古来より”コウゾ(楮)”と並んで、和紙の原料として活用されてきた。特に、ミツマタを原料とした和紙は、光沢があり丈夫でしなやかという優れた性質がある。

 明治の頃、明治新政府は、貨幣統一を目指して新たな紙幣の開発に着手する。その原料として、当初同じジンチョウゲ科のガンピと呼ばれる樹木を用いることを試みた。

 ところが、ガンピは痩せ地にしか生育しないことや、栽培が困難であることなど、量産する上で多くの欠点があった。そこで、古来より用いられてきた栽培の容易なミツマタに白羽の矢が立った。

 なぜ初めからミツマタを使わなかったのか、と疑問に思われる方もいるだろう。

 その理由は簡単である。ミツマタを原料とした紙は、確かに光沢があり丈夫でしなやかではあったが、より高い耐久性を必要とする紙幣として使うには弱すぎたのだ。

 そのことを、明治新政府よりもずっと以前に指摘している人物がいる。佐藤信淵(さとうのぶひろ)である。江戸時代後期の絶対主義的思想家であるとともに、経済学者でもあった佐藤信淵は、自身の”草木六部畊種法”にこう書いている。


 ”三又木の皮は性の弱きものなるを以て其の紙の下品なるをなんともすること無し”


 ここで言う下品とは、紙幣として品質が劣ると言う意味であって、決して品がないという意味ではない。ミツマタの皮を原料にした紙は、弱すぎてどうにもならない、と言っているのである。(佐藤信淵は、その対策としてコウゾを混ぜて紙を作ることを提案している)

 明治新政府は、ミツマタを紙幣の原料として活用するための研究を進め、明治12年(1879年)よりミツマタを原料とした新紙幣の発行に踏み切った。それ以来、ミツマタを原料とした日本の紙幣は、その優秀性で世界の評価も高く、今も我々の暮らしを支え続けている。

 ちなみに、ミツマタ(三椏、三枝、三又)の花言葉は「強靱」「意外な思い」「壮健」「永遠の愛」「肉親の絆」であるらしい。


 今回は、語り口を変えて記事を書いてみました。新しい年が始まるのですから、なにか新しいことをやってみようかな、なんて。


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コメント

  1. リラさん、ようこそいらっしゃいませ。 | URL | Gp06xE7A

    遅くなってごめんなさい。

    リラさん、お返事遅くなってごめんなさい。
    年明け早々、ばたばたしていまして、
    パソコンを開く間もなく、気がつけばもう9日。

    早いものですね。

    植物の名前に限ったことではないと思いますが、
    ”この名前はかわいそうでしょ……”
    と思えるものがけっこうたくさんありますよね。

    わかりやすい、といえば、たしかにわかりやすいですけれど。

    ミツマタは、庭木として植えてらっしゃるおうちも、
    あるようですから、ひょっとしたら、
    もうすでに、どこかでご覧になっているかもしれませんね。

    こちらこそ、
    本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

  2. | |

    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  3. リラ | URL | MTkej7tc

    Re: ミツマタ(三椏、三枝、三又)と冬枯れと

     今晩は~!  りんがむさん~!
    遅ればせながら明けましておめでとうございます。
    本年も、どうぞよろしくお願い致します。

     こちらの 「ミツマタ(三椏、三枝、三又)」、
    まだお目にかかった事、ありません~。
    でも、お陰さまで楽しみが増えましたわ~。それにしても名前・・・

     りんがむさんの仰る通りです~!!
    中国語の 「”結香”(ジエシアン)」 の方が、
    どれだけ素敵でしょう~。(笑)

     日本人って、感性豊かで素晴らしいと思いますが、
    こと植物の名前に関しては、いい加減と言いますか・・
    もう一つなのが多いですね~!(笑)  不思議です・・??

  4. ゆめかさん、あけましておめでとうございます。 | URL | Gp06xE7A

    今年もどうぞよろしくお願いいたします。

    お正月、いかがお過ごしでしたか。
    あっという間に過ぎてしまった、ということは
    きっと良いお正月だったのでしょうね。

    いいじゃないですか、体重が少しくらい増えたって。
    健康に楽しく過ごせたってことですし。

    たいして役にも立たないヨタ話ばかりのブログですが、
    こちらこそ、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

    冬の寒さは、これからですから、
    お体だけは大切になさってくださいね。

    ありがとうございました。

  5. popoさん、ようこそいらっしゃいませ。 | URL | Gp06xE7A

    冬来たりなば春遠からじ、ですね。

    冬の野山を歩くと、たしかに草花の姿もなく、
    冷え冷えとした気配ばかりが感じられますが、
    よく見ると、木の枝先に新芽を見つけたりします。

    ミツマタの蕾もそのひとつですが、
    植物たちの春の営みはもう始まっているのですね。

    冬の寒さはこれからですが、
    春はもうすぐそこ。

    popoさんもお体、大切にね。
    くれぐれも無理しちゃだめですよ。

    ちなみに私の右手は、おかげさまで、もう大丈夫です。
    両手でキーも打てますし。

    沈丁花の香り、待ち遠しいですね。

    ありがとうございました。

  6. ゆめか | URL | XlpRw3Iw

    Re: ミツマタ(三椏、三枝、三又)と冬枯れと

    こんばんは^^

    明けましておめでとうございます♪
    お正月がアッという間に終わってしまいました。
    どんなお正月をお過ごしでしたでしょうか。
    私は体重が少し増えました♪

    とても勉強になるブログ、今年も勉強させてください。
    りんがむさんが健康に過ごせますように・・・。

    本年もどうぞよろしくお願いします^^*

  7. popo | URL | DMUUwyv6

    Re: ミツマタ(三椏、三枝、三又)と冬枯れと

    おはようございます~りんさん★

    ミツマタは、今から春の用意をしているんですね。
    蕾の姿、そして、和紙の材料になるということ、とても
    興味深く、記事を読ませていただきました。
    ありがとうございました。

    そう、昨年の春初めてその香りが匂ってきたことを、思い出しましたょ~。

    寒い日が続いています。
    お身体を大切にされて下さいね。
    右手も早くよくなりますように~v-22

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